イイタイダケ

言いたいだけです。

『フランス人は10着しか服を持たない』はタイトルがずるい! でも楽しい本

フランス人は〇〇ってタイトルの本、多いですよね。「フランス人=おしゃれ」というイメージがあって、私も懲りずに似たような本を読んでしまいます。アメリカ人である作者のジェニファーも「フランス人=おしゃれ」というイメージがあるとのこと。国のイメージって世界中で共通するんだなとおもしろく感じました。

 

ジェニファーは渡仏前、朝食はパジャマのまま摂り、一日中だらだらと間食をしていたそうです。どちらかといえばだらしない性格のカリフォルニア・ガールがフランス貴族の家に行けば、カルチャーショックも受けるというもの。フランス人といっても上流階級の、ホームステイを受け入れる余裕がある家ですからね。

 

年中安定した気候の土地で、通勤も地域のゴミ出し当番もしなくていい人なら10着で済むんじゃないかな? 日本は四季がある上、ハレとケを分けるという素晴らしい文化があるんだから、無理に服を減らす必要はないかと思います。

 

なんて思っていたら、この10着には落とし穴がありました。上着・ドレス・小物類・アンダーシャツ等は含まないんですって! 書いていないけど寝間着も入っていないと思います。その上オフシーズンのものはノーカウントです。それなら私も10着ぐらいしか持っていないぞ。各シーズン、ボトムスが4着+シャツ3枚+セーター・カットソー3枚で10着ですね。十分じゃん。夏は洗い替えが足りないのでもう少しあるかな。

 

そう考えるとタイトルがうまいですよね。原題の『Lessons from Madame Chic: 20 Stylish Secrets I Learned While Living in Paris 』だったら日本では受けなかったでしょう。内容は規則正しい生活をする・上質なものを選び普段使いする・教養を身につけるなど当たり前のことを書いてあるだけです。

 

けっこう辛口な書き方をしましたが私、この本が好きです。作者であるジェニファーの新しい世界に飛び込むドキドキ感が伝わってくるんです。何より彼女の素直なところがかわいい。教えてもらったからといって実行できるとは限らないわけで、その点ジェニファーは身につけようと努力しているところが素晴らしいのです。

 

私もジェニファーのように好奇心を失わず、新しいことに挑戦していきたいと思うのです。